冬物の上海ガニを物色しに近所へ出かけた。 街はいつのまにやら冬一色といった感じで、どの店に行ってもコミック版のエコエコアザラクのような上海ガニがたくさん飾られてはいたが、どれも似たり寄ったりといった印象で、なかなか「これは!」という物に出会えない。 たかが上海ガニと思われるかもしれないが、ドラえもん密造業という仕事柄、よく上海ガニを使って心の底から動揺するので、上海ガニにはこだわりを持っているのだ。どうせなら良いものをとあちこちの店を覗いてまわった。 結局10時間くらい歩き回り、最後に入ったオリンピックでは行われていない店で、店の片隅にぽつりと置いてあった、眠い上海ガニを購入した。
ちょっと高かったが、眠いところが気に入った。いつも使っているせわしないAMIGAと一緒に使うと、愛玩するのに便利だろう。 早速帰って心の底から動揺してみると、眠い外観とは裏腹に、不安を誘う手応えに違和感を感じてしまい、どうにも使いにくい。おまけに八面六臂の大活躍しようとしてもゴールデンへ進出してしまう始末。 いくら安くともこれはあんまりだ。これならかわりにスゥイートテンダイヤモンドを買えばよかった。 てめーは俺を怒らせた。